2011年08月16日

北村薫の新しい本

ふと気が付いたら、大好きな北村薫がいくつか新刊を出していた。
『飲めば都』は読了。
現在、『いとま申して』を読み進めているところ。

北村薫作品の大きな魅力の一つに、本に関する話題が豊富なことを挙げたいところ。
『飲めば都』は編集者の女性が主人公のお話。
『いとま申して』は、どこまで現実とリンクしているのかわからないけれど、
作者のお父上の残した日記から、当時の文学や雑誌の話題がやまほど出てくる。

北村作品の中でナンバー1を挙げろと言われたとしたら、候補はまず『六の宮の姫君』。
芥川にも同じタイトルの短編があるけれど、芥川のこの短編は、
もとはといえば今昔物語集の題材を引いてきたもの。
そして北村薫の『六の宮の姫君』は、それらの作品を題材にした文学ミステリとでも言うべき作品。
北村薫の卒論を下敷きにしているだけあって、本当に展開がスリリングで面白い。
これが卒論というものか、と思い知らされる素晴らしい作品だった。
他に挙げるものといえば、『覆面作家と夢の家』。
ネタを話すと種明かしになってしまうので語れないが、これもまた、私の琴線に大きく触れたお話。
さらには『街の灯』も。
昭和初期。
戦争の暗さがなく、しかも明治、大正とは少し趣の違う上流階級の生活を垣間見ることの楽しさ。

『いとま申して』も、続きが気になるというよりは、
じっくりと当時の文学の状況を味わいつつ読み進めたい。
posted by TO-SAN at 01:28| 広島 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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